ジャンル別ホラー漫画をまとめて紹介!おすすめの激選30作

ジャンル別ホラー漫画をまとめて紹介!おすすめの激選30作

ホラー漫画を読むと背中がぞくぞくして怖くなるし、夜お風呂に入ると誰かに見られているような気がしてくることもありますよね。寝る前にふと内容を思い出してしまうと、眠れなくなってしまった…。そんな経験をしていても、あの恐怖感をもう一度味わいたくてまたホラー漫画を読んでしまったり。

日常にふと入りこんできそうなリアルな展開から非日常的なホラーまで、「ホラー漫画」とひとくくりに言っても種類は様々です。今回はスプラッターや正統派など6つの要素に分けて、おすすめのホラー漫画をご紹介したいと思います。

とにかくグロい!スプラッターホラー漫画5選

ホラー漫画で人気の高いのが過激でグロい恐怖が描かれたスプラッターホラーです。首がもげ手足が飛び、どろどろになったゾンビが無作為に襲ってくる…。うっかり読んでしまうとトラウマになりそうな物まであり、好き嫌いが大きく分かれるスプラッター漫画を思い切ってご紹介しましょう。

蕪木彩子スプラッター&ホラー傑作集 怪奇小劇場

蕪木彩子スプラッター&ホラー傑作集 怪奇小劇場

小学生の女の子・舞子は美人のママが自慢。ただ最近、パパがしょっちゅう変わるのは普通じゃないのかもしれないということに気が付きました。パパが変わるとそのたびにママの美しさには拍車がかかっていくようです。友達からも美人でいいなと羨ましがられる舞子のママ。ある日、友達のおばあちゃんが「本当にママは美人ね、おばあちゃんにそっくり」と見せてくれた1枚の写真。そこに写っていたのは、友達のおばあちゃんと舞子のおばあちゃん。おばあちゃんの姿は、まるで生き写しのようにママにそっくりでした・・・。ダークな玉手箱のような、スプラッターホラーの巨匠、蕪木彩子の短編集です。

主人公の女の子が、勝手に入ってはいけないといわれているママの部屋で鏡台の奥に見た影とは。次第にママの秘密が明らかになっていきます。少女スプラッターホラーの巨匠・蕪木彩子の少女漫画的な絵柄で描き出される独特の世界観は、過激でグロい恐怖の世界。人の心の闇をのぞき込むような恐怖感に襲われる作品なので、怖がりな人は夜中に一人で読まない方がいいかもしれません…。


Cold apartment

Cold apartment

これはいい物件だ、と決めたアパートにさっそく引っ越した主人公。ラブラブな彼女も荷物の片付けを手伝いに来てくれたり、大家さんもお肉の差し入れをしてくれたりして、新しい生活のスタートはとても順調!・・・のように思ったんだけど。優しい大家さん、大家さんの飼っている巨大な猫(?)、そして大量の生肉。平凡であたりまえだった生活は、ある日突然ひっくり返ってしまって・・・。アパートが舞台のオムニバスホラー。

『Cold apartment』は財賀アカネ先生の初コミック。物語はアパートが舞台となっていて、かわいらしく温かい色合いの表紙からは全く想像できない、グロ系のホラー短編集です。ポップでキュートなタッチで描かれた絵柄が、容赦なく過激で狂気的な展開を見せつけてくれます。人体切断率も高めで絵柄と内容のアンバランス感が絶妙です。幸福ブチ壊しホラーという言葉がまさにぴったり。ぜひ独特な世界観を味わってください。


エルフェンリート

エルフェンリート

“エルフェンリートベクター“と呼ばれるミュータントを隔離していた研究所で起った偶発的事故。事故にまぎれて逃げ出したミュータントの少女は、流れ着いた浜辺でユカとコウタと出会います。頭に傷を負い、「にゅう」としか話せなくなったミュータントとの少女は「にゅう」と呼ばれコウタたちにかくまわれることに。一方、研究材料だったエルフェンリートベクターを失った研究所の蔵間は、彼女の捜索を特殊部隊SATに捜索を依頼します。SATはにゅうを見つけるものの、そこから恐ろしい展開に・・・。

特殊能力を有する女性型ミュータント” エルフェンリートベクター”。その力は人類を滅ぼすこともできるといわれるほどです。ある日研究のため隔離されていた施設で事故が起こり、エルフェンリートベクターであるディクロニウス(コードネーム・ルーシー)が隙を見て脱走するところから物語が始まります。萌え系の可愛らしい絵柄ですが内容は非常にバイオレンスな表現が多く、残酷なスプラッターシーンだけでなく、児童虐待や少しエッチなヌードやギャグまで描かれているのが特徴です。ストーリーはミュータントのにゅうと人間の少年コウタの切ない恋愛が根底になっていて、物語を大きく動かしていきます。2004年にアニメ化され、海外での評価が高く、多くの賞を受賞しました。

©岡本倫/集英社


惨劇館

惨劇館

「社長から電話がかかってくるから、教えてくれ」と言いながら、夫はお風呂に入っています。妻・早苗はかかってきた電話に出ますが、その相手は早苗の高校の時の同級生・木田でした。ストーカーと化し、何度も繰り返しかかってくる木田からの電話。鳴り続ける電話におびえながらも、「社長からの電話かもしれないから出て」と夫にいわれ、かかってくる電話に出続ける早苗。やっと夫の社長から電話がかかって来たとき、早苗が見たものとは・・・。ホラー漫画の鬼才・御茶漬海苔によるホラー短編集です。

ホラー漫画界の奇才、御茶漬海苔先生の代表作ともいえるのが、こちらの『惨劇館』です。オムニパス形式で、収録されているどの作品も衝撃的な生々しい描写で描かれています。「第一回 テレフォン」はストーカーに悩まされる人妻が題材になっていて、日常的にこんなことが起こってしまうかもしれない…というリアルさが、より恐怖感を強くしています。グロ度が高く、スプラッターシーンは情け容赦なく描かれていますよ。


魔法少女・オブ・ジ・エンド

魔法少女・オブ・ジ・エンド

平凡な毎日を送る、ごく普通の高校生1年生、貴衣とつくね。いつもと変わりない授業中、ふと窓の外を見ると、校門にツインテールとロリータ服に身を包んだ少女が立っていました。なんとなくその少女を見ていると、少女に話しかけた体育教師の頭が突然吹き飛びます。そしてそのまま、同級生たちは不思議な力を持つ少女の手で次々と殺されはじめ・・・。

可愛らしい魔法少女ものかと思わせておいて、その内容はかなりグロテスク。いつもと変わらぬ日常の一コマにふいに現れた魔法少女の手によって、人の頭がふっとび、体がちぎれ、クラスメイトたちが次々と殺されていきます。疾走感にあふれたパニックホラーなので、ページをめくる手が止まらなくなります。ロリータ衣装に身を包み、「まじかるー」としか話さない魔法少女はいったい何者なのか。全16巻で完結済みです。


恐怖の王道!正統派のホラー漫画5選

ホラー漫画はやっぱりストレートな怖さが楽しめるものがいいという方におすすめしたのが、以下に紹介する「正統派のホラー漫画5選」です。いつもの日常に潜む恐怖の魅力、現実と狂気の入り混じった展開など、あなたはどんな展開がお好みですか?

小松左京の怖いはなし ホラーコミック短編集

小松左京の怖いはなし ホラーコミック短編集

時は太平洋戦争末期。空襲で家を焼かれて家族ともども路頭に迷いかけていたは「僕」は、縁あってある芦屋の大邸宅に身を寄せることに。激しさを増す空襲の影響で周囲は焼け野原になっていきますが、「僕」が身を寄せたお屋敷だけは何の影響も受けず、食料にも不自由しません。しかし、夜になるとどこからとなくすすり泣く声が聞こえてきて・・・。SF小説界の巨星・小松左京原作の「くだんのはは」をはじめとしたラー作品を、人気ホラー漫画化の手によってコミカライズされた1冊です。

小松左京の傑作ホラー短編を現代有数の怪奇ホラー漫画家たちの手によってコミカライズされたものです。どの作品も空気の向こう側から忍び寄ってくる雰囲気が怖く、まさに正統派の恐怖感を味わうことができます。コミカライズは呪みちる「骨」、御茶漬海苔「まめつま」、未浩「すぐそこ」、稲垣みさお「霧が晴れた時」、児嶋都「くだんのはは」が収録されています。また、小松先生自らが描いたホラー風味のマンガも6作集録されているので、小松左京ファンは必見の一冊です。また、昔話系の怖い話や民俗学がお好きな人にもおすすめです。


夢幻外伝

夢幻外伝

数々の猟奇的な連続殺人に手を染めた精神病理学博士・溝呂木紅造。そんな紅造を父に持ち、自分の婚約者をはじめとした、殺された人々の幻に取りつかれた娘。昭和初期の日本を舞台に、黒衣の探偵「夢幻魔実也」の活躍と、魔実也の周りでおこる摩訶不思議な事件が描かれています。

『夢幻紳士怪奇編』の外伝となる作品がこちら。探偵・夢幻魔実也の遭遇する怪奇で耽美な事件と活躍が描かれています。昭和初期の雰囲気が漂う幻想的な物語は、見る者をぐいぐいとひきつけます。人間のダークサイドに踏み込みながらも官能的な怪談というような作品です。夢幻紳士は「冒険活劇編」「怪奇編」などもありますが、この作品からいきなり読んでも楽しめる内容になっています。


エコエコアザラク

エコエコアザラク

黒魔術を操る美しい少女・黒井ミサの物語。強力な黒魔術の力を自在に操り、自分にふりかかる災い事を操ったり、占いに来ただけの客の欲望をかなえて破滅に追いやったりと、魔女としての恐ろしい力を思う存分見せつけます。悪魔や呪文、儀式についても詳しく書かれているオカルトミステリーの金字塔。黒魔術系に興味がある人にもおすすめです。

ミサが出会う人々や奇怪な事件を中心に、人々の心の奥にある闇が描かれています。悪魔に仕えるミサは、人の善悪の関係なく、必要に応じて平気で人を惨殺する魔女として描かれています。その姿は息を飲むほどに美しく、また黒魔術の力も絶大。ストーリーは1話完結型で進んでいきます。
テレビドラマ、映画も繰り返し製作されている人気作品で、女優の吉野公佳、佐伯日菜子などが黒井ミサを演じました。幻想的で怪奇な雰囲気や、ダークヒロインがお好きな方におすすめの作品です。


恐ろし語り

恐ろし語り

『修羅御寮』:ある集落に住む青年には、彼にだけ聞こえる声がありました。その謎の声に誘われるように山奥へと踏み入った青年の前に現れたのは白無垢の花嫁。その花嫁は人を喰うといわれている花嫁御寮で・・・。
『神隠し その後』:東京から転校して来た女子生徒。都会から来た彼女とは、地元に伝わる伝承を信じていません。禁忌を破り、「消えてしまえ」と同級生に言うと、その生徒は本当に失踪してしまい・・・。

グロさではない、じわじわくる怖さがお好みならこちら「恐ろし語り」はいかがでしょうか。土着の禁忌や土地に伝わる神や妖怪、神話や民話など、民俗学をモチーフにした短編8作品が収録されています。ベースとなっているのは、日本各地に伝わる不思議な伝承。夜の闇に隠れているような和風のオドロオドロしい話が多く、恐怖がじんわりと滲み出てくるような作品です。ジャパニーズホラーや民俗学がお好きな人におすすめ。


アウターゾーン

アウターゾーン

異常なまでに神を信じ、悪魔の実在を説き、自分の子供を虐待する女。偶然見てしまった妖精に命を狙われている少年。謎の美女ミザリィが傍観者の立場から、アウターゾーンに足を踏み入れた人々の物語を語っていきます。
“アウターゾーン“は現実と隣り合わせに存在する不思議な世界。謎の美女ミザリィが案内人となってこのアウターゾーンに巻き込まれる人々の姿が描かれています。ストーリーは1話完結型。週刊少年ジャンプに1991年から1994年まで連載されていた伝説の作品です。

©岡本倫/集英社


背筋がゾッと!じわじわ恐怖を感じるホラー漫画5選

ホラー漫画を読む楽しみといえば、やはり恐怖を堪能したいからですよね。こちらでご紹介する作品は、背中がぞくっとするような、あとから思い返してだんだん怖くなってくるような「じわじわ恐怖を感じるホラー漫画」です。

不安の種

不安の種

学校に夕方の6時過ぎまで残っていると、玄関口に変な顔が書かれた紙袋をかぶっているおじさんが迎えに来るという噂が子供たちの間で広がっていました。「遊ぼうおじさん」と呼ばれるそのおじさんは玄関から先には入ってこれないので、玄関口に立ち、「遊ぼう」と子供たちに声をかけて誘うのだといいます。ある日、帰りが遅くなった少女は遊ぼうおじさんに遭遇してしまい・・・日常のなかに潜んでいるたくさんの小さな不安の種が、ふっと現実のものになっていく恐ろしさ。読み終わると、心の中に小さな不安が芽生えるような、まさに「不安の種」です。
日常生活を送っている時に、ふと怖さを感じるきっかけのような、心に恐怖がにじんでいくような、そんな小さな「不安の種」が散りばめられている一冊です。読み進めて行くと、感じていた違和感がある瞬間に不安へと変わり、それが恐怖へ転がり落ちて行くような感覚にとらわれます。収録されているほとんど作品が、どうしてそうなったのかという理由が明かされず、読み終わったあとも薄気味悪さが残り、じわじわと怖さを引きずってしまう内容になっています。


切子

切子

舞台は廃校になってしまった中学校。17年ぶりに同窓会として廃校に集まった同級生6人は、亡くなってしまったかつての同級生・切子の思い出を語ります。同窓会の日はちょうど、亡くなった同級生「奥村切子」の十七回忌でもある日でした。アイドル顔負けの美少女だった、人気者の切子・・・。
同窓会のさなか、同級生の1人が殺され、パニックになる参加者たち。しかし土砂崩れで脱出ができません。正体不明の異形の女性が、猛烈な殺意を持って同窓会の参加者たちに襲い掛かり・・・。

イニシャル“K”から突然送られてきた同窓会の招待状から、物語は始まります。ぐいぐい一気に読ませるスピード感のある展開と、物語のカギを握る思い出の同級生・切子のエピソードに最後まで引き込まれます。


ミュージアム

ミュージアム

発見される猟奇的な惨殺死体たち。そこには“ドッグフードの刑”“母の痛みを知りましょうの刑”“均等の愛の刑”と書かれていました。レインコートを着た蛙男による″私刑“は、過去に起きたある殺人事件の裁判がキッカケになっていることがわかり・・・。

スプラッターが好きな人にもおすすめできるのが、こちらの「ミュージアム」です。主人公は警視庁の刑事・沢村久志。事件に熱中するあまり家庭を顧みず、奥さんが子どもを連れて家を出て行ってしまった典型的な刑事。凄惨な死体が次々と発見され、被害者の遺体には「ドッグフードの刑」、「母の痛みを知りましょうの刑」、「ずっと美しくの刑」、「均等の愛の刑」、「針千本のーますの刑」などと書かれた紙が残されているのでした。そして、やがて被害者は過去に起きたある事件と関係していることがわかります。被害者の共通点は、その裁判の裁判員だったこと。沢村の妻もその事件の裁判員だったという事実に、慌てて連絡を取ろうとするのですが電話は繋がらず・・・。人間の手によって起こされる、人の残酷さを描いた猟奇的なホラーです。グロ表現も絵柄も大人向け。2016年には主演・小栗旬、監督・大友啓史のコンビで実写映画化もされました。


富江

富江

絶世の美女・富江は、八つ裂きにしても、すり潰しても、何度殺してもそのたびに蘇ってきます。甦るだけでなく、彼女の体を切り刻めば、切り刻んだ数だけ富江は増えていくのです。いったいどこまで富江は甦るのか?1話完結の読みきり形式で、シリーズ化されて連載された作品です。

この世のものではないほど美しい美少女、富江。すべての男を虜にする富江を巡り、やがて血を洗う争いがまき起こっていくモダン・ホラー。 伊藤潤二のデビュー作で、端麗な絵柄の中にじわじわ引きずるような怖さが魅力です。殺しても甦る富江はいったい何者なのか…?映画化もされ、「RING」の貞子と並ぶジャパニーズホラー界のヒロインです。


座敷女

座敷女

深夜、ドンドンという音でヒロシは目を覚まします。外をのぞくと、隣の部屋の前に一人の女が立っていました。ロングヘア―にロングコートといういで立ちの大女は、なぜか翌日からヒロシに付きまとうようになります。サチコと名乗る女の行動は次第にエスカレートし、異常さを増していきます。足音を殺して迫りくるような恐怖がしのびよります。彼女の目的は何か、その正体は?

『ドラゴンヘッド』の望月峯太郎先生の、もうひとつの代表作がこちらの「座敷女」です。ストーカーの怖さや、現実に遭遇してしまいそうな恐怖感が描かれていて、幽霊ではなく肉体を持つ人間だからこそのリアルさがより一層作品の怖さを引き立てています。怖さを追い続けて行くと、さらに背筋の凍る恐怖が待っているという作品です。


学校が舞台の学園ホラー漫画5選

ホラーの定番といえば、忘れてはいけないのがやはり学校を舞台にした学園もの。学校自体に伝わる伝承や、事件や事故、人間関係が引き起こしてしまう暗い出来事など。みんなが通っている、または一度は通ったことのある学校だからこそ、よりリアルさを持った事件の舞台になるのかもしれませんね。

喰猟教室

喰猟教室

主人公の浦谷翔は、ある夜奇妙な生き物が人間を食べているところを目撃。その化け物に「喰われる」と思った瞬間気絶してしまいました。翌朝自分の部屋で目覚めた翔は、昨日見たものはいったいなんだったのか、夢だったのかもしれない、と半信半疑のまま学校に向かいます。しかし教室に入ってみると、黒板に「このクラスには人を喰う化け物がいる」という貼り紙がされていました。そしてクラスメイトが一人ずつ消えていき・・・。

クラスに人を食べる何者かが紛れ込み、クラスメイトが次々と犠牲になっていく・・・という設定で、クラスメイトが本当にサクサクと死んでいきます。犯人捜しのために作ったLINEグループに紛れ込む謎の人物や、翔に接触してきて犯人探しを依頼するゾンビなど、先の読めない展開が魅力です。


カラダ探し

カラダ探し

学校に伝わる「赤い人」の怪談。赤い人は放課後の校舎の、一人になった生徒の前に現れるのだといわれています。赤い人を見てしまったら、校門を出るまで決して振り返ってはいけない。もし振り返れば、体を八つ裂きにされて校舎に隠されてしまいます。赤い人に遭遇した遥から、「私のカラダを探して」と依頼された明日香たち。遥かの全てのカラダを見つけないかぎり、永遠に繰り返される同じ日。そしてその同じ日の中で、明日香たちは何度も赤い人に殺されることに・・・。

友人遥の体を探すため、強制的に「カラダ探し」に参加させられる明日香たち6人。このゲームは強制参加で、”死んでも”繰り返されるというのです。学校に住む”赤い人”に捕まると殺され、また同じ「9日」として今日が繰り返されるというループ。密室ものではありませんが、同じ日を何度も繰り返される閉塞感と、逃れられない恐怖が立ち込めています。“赤い人”に追いかけられる恐怖、毎日殺されるという恐怖、やがてメンバーの中で起こってくる不信感など、様々な角度から恐怖が描かれています。

©岡本倫/集英社


がっこうぐらし!

がっこうぐらし!

主人公のゆきが所属する「学園生活部」は学校に寝泊まりしてしまおうという部活です。一見幸せそうな学校生活。しかし、学校の外に広がっていたのは、ゆきたちと同じ制服を着たゾンビがうごめく世界でした・・・。

「がっこうぐらし!」では、萌え系でゆるふわなキャラクターたちが人間社会の崩壊した世界で生き残るため、学校に立てこもり、必死に人間らしい生活を送ろうとしている姿が描かれています。ゾンビものによくあるグロイ展開やスプラッターはほとんどなく、非日常の世界だからこそ日常生活を守ろうと努力する女子高生・丈槍 由紀とその仲間たちの物語です。2015年にはアニメ化もされ、大きな話題となりました。


絶叫学級

絶叫学級

「絶叫教室へようこそ。あなたが体験したことのない授業へ私がご案内します―――」ストーリーテラーの少女・黄泉(よみ)が、日常に潜む狂気や恐怖の世界へ誘う1話完結型のオムニバスストーリー。
絶叫教室は『りぼん』2008年10月号から2015年3月号まで連載されていた人気作品です。少女向けのかわいらしい絵柄で描かれるのは、誰もが平凡だと思っている日常生活に潜む落とし穴。一話完結型のオムニパス形式で、狂気や恐怖を交えて描くオムニバス作品。2009年、2011年、2012年、2016年とたびたびアニメ化もされ、2013年には実写映画にもなりました。

©岡本倫/集英社


黄昏乙女×アムネジア

黄昏乙女×アムネジア

その昔、学校で亡くなった少女の幽霊が出て来るという怪談話。貞一はひょんなことからその怪談に出てくる幽霊・夕子と出会います。彼女の遺体はどこにあるのか?なぜ死ななければならなかったのか?貞一は夕子とともに校内の不思議な事件を調査するため怪異調査部を立ち上げることに…。

この作品の大きなポイントは、ヒロイン・夕子が50年以上前に死亡している幽霊ということ。第一話では学校の怪談をもとに夕子の遺骨を発見します。しかし夕子は成仏せず、学校の怪異事件を調査する怪異調査部を設立。主人公の貞一は美少女幽霊夕子とのちょっとオカルトな学園生活がスタートすることになりました。ライトノベルのようなコミカルな展開と、学校に漂う怪しい雰囲気が魅力です。


読み返したくなる完結済みのホラー漫画代表作5選

じんわりあとから怖さが沸き起こってきたり、ふとした時に思い出したりして、一度読み終えても、何度でも読み返したくなる作品というのがありますよね。こちらではギャグテイストからシリアスまで、そんな「読み返したくなる完結済みのホラー漫画」をご紹介します。

黒街

黒街

高校生の幸一は、父との二人暮らし。その父は職を転々としているのだが、何故か父の仕事先にはゾンビの群れや謎の怪物がつぎつぎとやってくる。その環境を当たり前として受け入れる父、動揺する幸一。二人が暮らすアパートにも、人を食べる口裂け女のような怪物が現れ・・・平凡なはずの日常がサバイバルに?

表紙のゾンビが恐ろしいですが、いざページをめくってみると少年漫画風に主人公・幸一親子の日常生活が描かれています。ただしその日常が普通じゃないんです。何の説明もなく登場するゾンビや異形のものたち。お父さんの再就職先や自宅のアパートの隣の部屋に当たり前のように出て来る怪しいものたちを受け入れ、日常生活を続ける幸一たちの姿はとてもシュールで不条理な面白さがあります。


蟲たちの家

蟲たちの家

不倫相手の女性・羽奈子に、男は自分は結婚していて妻がいるということを打ち明けます。しかし男は「妻は今はもう人間ではない」と告白。人間ではない妻とはいったい何者なのか?男に連れられて、羽奈子は彼の自宅を訪れます。そこに広がっていたのは、クモの巣だらけで真っ暗な室内。妻が男と密会しているところに遭遇し、動転した彼女はクモになってしまったというのですが・・・。

2005年には主演・西島秀俊、緒川たまきで映画化もされ、2015年にはドラマ化もされました。男女の関係と人の心の闇が描かれていて、楳図作品の短編の中でも最も評価の高いといわれているもののひとつなんです。ラストには予測を遥かに上回る展開が待ち受けていて、さすがは楳図先生と驚かされます。


うしろの百太郎

うしろの百太郎

科学では解明されない数々の心霊現象。心霊写真や超能力をはじめとした怪奇現象に立ち向かうのは、心霊科学者の父から才能を見出された後一太郎(うしろ・いちたろう)少年。彼を守る守護霊「うしろの百太郎」とともに、オカルト現象へと飛び込んでいく・・・。オカルトブームの先駆けとなった伝説的コミックです。

「恐怖新聞」などで知られる、つのだじろう先生のホラー漫画です。劇画調のリアルな絵に写真を交え、聞き取り調査風のゾッとする展開が恐怖をあおります。主人公の後一太郎が守護霊・うしろの百太郎とともに様々な超常現象を体験していく、という心霊ブームの先駆けになった作品で、アニメ化やドラマ化もされました。


学校怪談

学校怪談

どこの学校にも、学校の怪談として不思議な話がいくつも伝わっています。下駄箱の中に姿を隠した友達や、口の中に蛇を飼うクラスメイトがいたり・・・。身近な学校を舞台に、怖い話や不思議な話が盛りだくさん。3巻の途中からはコメディ要素も増え、読み切りから続き物になっていきます。

怪談といっても、内容はバラエティーに富んでいて恐ろしい物から不思議な物、笑える話まで様々です。どれも1話完結型の本格ホラー。1998年には実写化もされました。


彼岸島

彼岸島

一度足を踏み入れたら、生きては戻れないと言われている孤島、彼岸島(ひがんじま)。その島は吸血鬼に支配されていました。宮本明は、2年前に行方不明になった兄が、実は彼岸島へと連れ去られていたことを知ります。突然明の前に現れた、謎の美女に誘われ、忌まわしい島・彼岸島へと向かうことになった明は、恐ろしい吸血鬼たちとの戦いに巻き込まれていくことに・・・。

吸血鬼の支配する離島に足を踏み入れることになった主人公・明。正体不明の吸血鬼に襲われる恐怖、吸血鬼たちと戦うという絶望感。スピード感あふれる展開と、独創的な画風が読者をひきつけます。映画、アニメ、ドラマとたびたび映像化されている人気作品です。


今流行りの注目ホラー漫画5選

何度も読み返したくなる定番ホラーもいいですが、今話題になっているホラーも見逃せませんよね。ネットで話題になったり、口コミで人気の高い物など、気になる話題の作品を「今流行りの注目ホラー漫画」をご紹介します。

死人の声をきくがよい

死人の声をきくがよい

高校生の岸田純は、昔から死んだ人間が見えるという霊感体質です。ある日、純の前に現れた一人の少女。それは行方不明になっていた幼馴染の早川涼子で、彼女は幽霊になっていた・・・。幽霊になった涼子がなぜ純の前に現れたのか?いつのまにか日常になじんでいく涼子との毎日。そして純は不思議な事件の数々に遭遇していくことに。

霊感体質を持つ主人公の岸田純が、幼馴染の幽霊少女・早川とともに奇怪な事件に巻き込まれていくホラー漫画。 第2話「バテレン島の伝説」にはクトゥルフ神話要素も含まれているので、クトゥルフがお好きな方も楽しめる作品です。グロ感は低めで、ふんわりとした空気感の中で様々な事件が起こっていきます。


ワリバシ女

ワリバシ女

霧ヶ谷団地に伝わる噂「ワリバシ女」。話してはいけない、聞いてはいけない、見てはいけないといわれる、目や口に割りばしの刺さった女の子の話。この約束を破ったら、死んでしまう・・・。ある日肝試しにいった姉は、帰って来てから様子がおかしくて、自殺してしまった。明るくて、引っ越してきてすぐに友達も作っていた人気者の姉の身に、いったい何がおきたのだろうか?そして、今度は私の周りで奇妙な出来事が起こり始めた・・・。

表紙はとにかく怖いですが、かわいい絵柄なので内容とのギャップが絶大。これぞジャパニーズ・ホラーという世界観です。明るく人気者ですぐに友達を作る姉は、肝試しから帰って来た時に様子がおかしく、自殺してしまいます。そして、どうやら自分にも呪いは感染したらしい…。絶望感と、ワリバシ女の迫りくる恐怖がたまりません。


渋谷金魚

渋谷金魚

平凡な少年・月夜田初は、今日もいつもと変わらない一日を過ごしていました。友達の誘いを断って訪れた渋谷の街。そこに現れたのは、空中を泳ぎ人を食べる「人喰い金魚」でした。突如大発生した人喰い金魚たちは渋谷の街を破壊し、人を襲いまくり、一瞬でパニックへ。襲い掛かる金魚によって絶望的な状況に陥る渋谷。平凡な毎日が突然終わり、最悪の生存競争の中へと投げ込まれた月夜田の運命は?

渋谷に空中を泳ぎ、人間を食べる“金魚”が現れるというその発想が独創的で面白く、なおかつ絶望感がハンパではありません。表現はかなりグロ高め。当たり前の日常がある日突然壊れ、二度と戻ってこない恐怖。この金魚は何なのか、どこから来たのか、生き残れるのか。続きを読まずにはいられない作品です。


殺戮モルフ

殺戮モルフ

その日、友だち2人と池袋へ出掛けた主人公のまどか。いつもと変わらないはずの日常。しかし、まどかは池袋で奇妙な袋を被った殺人鬼と遭遇してしまいます。両手に持った刃物を使い、通行人を次々に斬り裂き、無残に殺していく殺人鬼。そんな狂気的で常軌を逸した殺人鬼と目を合わせてしまったまどかは、その一瞬で死を覚悟しますが、何故か殺人鬼はまどかを素通りして周囲の人々を切り刻みはじめます。再びまどかへ向けられる殺人鬼の目。しかし警察官・本田によって殺人鬼は取り押さえられ、事件は終わったかのようにみえました。しかし、その日から殺人鬼がまどかの前に現れるようになり・・・。

池袋の繁華街に両手に大型の鉈を持った通り魔が現れ、通行人を次々と斬り倒していく、いつどこに現れるかわからないシリアルキラーのお話です。


アイアムアヒーロー

アイアムアヒーロー

売れない漫画家・鈴木英雄は過去に1作品連載したことがあるだけで、鳴かず飛ばずの日々を送っています。そんな英雄ですが、実は「見えない物」が見えてしまうのです。だけどそれも英雄の日常、毎日続く平凡な日々の一コマでしかありませんでした。そのはずだったのに、ある日現れたZQNと呼ばれるゾンビによって、平和だった日はいつのまにか非凡へと変わっていくことに。パンデミックが起こった世界で、英雄は比呂美と出会う。ZQNの半感染症となった比呂美の免疫力は世界を救うことになるかもしれないと考え、英雄と仲間たちは比呂美を連れて東京を目指すことに――。

主人公の鈴木英雄は、さえない35歳の売れない漫画家。アシスタントをしたりと、第一巻は彼の日常生活をメインに描いています。日常生活がしっかり描かれているので、謎の感染症によって平凡な日常が崩壊していく様子がよりリアルに感じさせます。和製ゾンビ物で、2016年に実写映画が公開されました。また、「アイアムアヒーロー in OSAKA」、「アイアムアヒーロー in IBARAKI」、および「アイアムアヒーロー in NAGASAKI」などのスピンオフ作品も製作され、数多くの公式アンソロジーやノベライズが出版されているところからも「アイアムアヒーロー」の人気ぶりがうかがえますよね。


気になった作品があったら、まずは試し読みから

ホラー漫画のおすすめ作品を、ジャンルごとにご紹介しました。ホラー作品とひとくくりに言っても、そこからさらに派生するジャンルは幅広く、正統派からスプラッター、恐怖系など種類も様々です。恐怖系の作品は大好きだけど、あんまりグロイのは苦手という人や、その逆の方もいらっしゃると思います。「自分の好みにぴったりくる!」という作品と出会うためには、とにかくたくさんの作品を試し読みしてみることが近道かもしれません。

今回のまとめでご紹介した作品からお気に入りを見つけたら、同じ作家さんの他の作品も手に取ってみてはいかがでしょうか。ソク読みに掲載されている作品は無料で試し読みができるので、少しでも「気になるかも」と思った作品の中身を気軽に読むことができます。ぜひお気に入りのホラー漫画を見つけて、思いっきり怖さを楽しんでくださいね。

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