地蔵を担いで山を登る大男。それは竜之助と一緒に育った無二の友、与八であった。「おいら若先生の仏様になるべ。それが若先生の償いだ」と涙を流す与八は、斬殺された人々の供養のため地蔵を彫り、峠に運んでいたのだ――。それから2年後、雷で記憶を失った竜之助は、お浜と一緒に江戸に住んでいた。狂気も消え無邪気な笑顔を見せる竜之助だが、ある日、浪士組を名乗る愚連隊に絡まれ、瀕死の傷を負う……。
宇津木道場門下生30数名を惨殺した机竜之助は、その刹那、天罰のような雷に倒れ、そして消えた。だが、斬殺者・机竜之助の…
地蔵を担いで山を登る大男。それは竜之助と一緒に育った無二の友、与八であった。「おいら若先生の仏様になるべ。それが若先…
江戸市中夜半。昏睡状態の中で竜之助は、無数の地蔵に襲われる夢にうなされていた。悲鳴上げ目を覚ますと鋭い眼に戻っていた…