あれからどのくらい経ったのだろう。私は高三になった。臣はいつ日本に戻って来るのだろうか。もしかしたら戻って来ないのかも知れない……。相楽先生は今でも私を思ってくれている。もうすぐ皆既月食。月が赤く染まる。『月下のふたり』遂に感動の最終回!!
この人は私の好きな人じゃない。手の感触も息遣いも全部違う。同じDNAを持った別の人―――。令と臣は双子の兄弟。私、奈…
ずっと気づかずにいた。私は太陽を目指して月の明かりを頼りに歩いていたことに。令はもう長くは生きられない。「臣…お前に…
ずっと自分の名前が嫌いだった。でも奈都がこの名前が俺にピッタリだと言ったから、絶対裏切らない自分を守ってくれる信用で…
令に求められるまま、私は応じた。朝になり、動かない令。呼んでも、叫んでも、もう二度と会えない。※この作品は【危険恋愛…
私は高校生になった。令がなれなかった高校生。そこでまだ令が生きていた頃と同じように弓道を続けている。転校生が来た。臣…
臣。何故この街に帰って来たの。「お前に会いたかったからだよ」「あの時」「令が階段から落ちたあの時」「俺が押したんだっ…
俺が押したんだって言ったら…?臣…、何を…言っているの…。「冗談だよ」本当に…?今夜は月がない。新月だ。真っ暗で迷子…
月が少しずつ姿を現す。急に生理が来た。よく生理不順になる。初めて生理が来たのも遅くて中3の終わりだった。令との事があ…
臣が弓道部に入ってきた。私とは昔みたいに仲良くは出来ないと言ったくせに、どういうつもり…?今週末は、弓道部の合宿があ…
先生に殴りかかった臣。相楽先生が過去の事に触れたから?私をかばって……?臣は、昔から何でも一番に気付いてくれた。令よ…
臣とキスした。臣の唇が震えている。令の顔が浮かぶ。なんでキスなんかしちゃったんだろう。キスなんかしなきゃよかった。あ…
影からほんの少しのぞく月の輪郭。もう確実にあの時のふたりではないのに、過去は影になって私たちは今でもその影に支配され…
二人っきりだ。「うちに、くる?」私の部屋、窓際に令の写真。写真の令に見せつけるように臣は…。令のこと、こだわっている…
美咲は私に臣と付き合っていたと言った。また戻りたくて臣を訪ねて来た、臣には伝えたし考えると言ってくれたと。「二人とも…
「美咲と付き合う事にした」どうして…。ショックで気が付いたら相楽先生にすがっていた。誰かに側にいて欲しい。こんな時一…
先生とキスした。あれから一ヶ月、夏休みに入った。私は部活に早めに行って、先生と少しだけ2人の時間を過ごす。でも、それ…
「やめてくれ」最後の力を振り絞るような思いで伝えた言葉も、臣には届かない。臣は帰り、入れ違いで先生が来た。恋がいつか…
倒れている臣。熱がある。あの嵐の夜…私の所へ来てくれた。あの時、雨に濡れたせいかも知れない。…先生と約束がある。行か…
学校に行くと、令との事が噂になっていた。美咲が噂の発信源だった。でもそんな事はどうでもいい。これは罰だ。臣に恋をした…
彼は、刻みつけたかったのかもしれない。肌を吸った跡は2日もすれば消えてしまうとしても、彼には最後のあがきだったのかも…
月を見る度に、君を想った。太陽のような君を、キラキラ光る月を見る度に思い出した。透き通った月の光に許される気がして、…
「誰か見てるだろ」誰か…?どうしたの…臣…なんで美咲さんと…。一ヶ月ぶりに目覚めた臣は、何故か…再会した後の私との事…
怖いんだ。自分が忘れてしまっている時間、何があったのか。奈都の気持ちがいつの間にか自分に向いている事が、ずっと秘めて…
ドイツに行く。奈都と令との思い出の家がなくなる。奈都の側に居られる時間はもう僅かかも知れない。その前に…奈都と話した…
あれからどのくらい経ったのだろう。私は高三になった。臣はいつ日本に戻って来るのだろうか。もしかしたら戻って来ないのか…