止まった世界に絶望する時、人は神へと変貌してしまう。「神ノ離忍(カヌリニ)」という名の異形の神に。樹里(じゅり)は涙を流す――兄の翼(つばさ)が、成す術も無く変化する姿に。間島(まじま)は虚ろな眼を向ける――父が最後にあらわした真実の姿に。共に自分の家族を救いたいと願う2人の女は憎み合いながらも共同戦線を張る。それは、神ノ離忍を故意に呼び出し、その魂を解放するという危険な作戦であった。
佑河樹里(ゆかわ・じゅり)は失業中の28歳。家では父・貴文(たかふみ)と兄・翼(つばさ)、じいさん三代のダメ男がヒマ…
何が起こっているのか把握できず止界(しかい)を彷徨う翼(つばさ)と幼い真(まこと)。一方、樹里(じゅり)は子供の頃、…
かつて止界(しかい)の中で、家族を奪われた間島(まじま)。再び止界に戻ってきた間島の目的は、神ノ離忍(カヌリニ)とな…
止まった世界に絶望する時、人は神へと変貌してしまう。「神ノ離忍(カヌリニ)」という名の異形の神に。樹里(じゅり)は涙…
人を超えた教祖の狂った教義が、“殺意”となって迫る。――永遠の夕暮れに包まれ、すべての停止した世界・止界(しかい)―…
永遠の6時59分――森羅万象が止まった世界・止界(しかい)。その中で自意識を保てなかった人間は、止界の守護神「神ノ離…
本石の破壊――自らを犠牲にする樹里(じゅり)の“選択”は、止界(しかい)での戦いの様相を、大きく変えた。佑河(ゆかわ…
貴文(たかふみ)の奇襲で、致命傷を負ったかに見えた佐河(さがわ)。しかし身体の多くを失いながら、彼はまだ人間として生…