あたしを食べてよ、夜の王様。――幾度も紡ぎ、拒絶された願い。けれど、此処にいることを赦されているだけで。それだけで、息がつまるほど幸せだった、のに。「行け。獣を称する娘。お前にはもう、ここにいる理由がない」
魔物のはびこる夜の森に、死にたがりやの少女が一人。額には「332」の焼き印、手足には外れることのない鎖。なにかを望む…
あたしを食べてよ、夜の王様。――幾度も紡ぎ、拒絶された願い。けれど、此処にいることを赦されているだけで。それだけで、…
《食べて、と啼いた あの夜から。ずっとあなたを望んでいる》凍えない夜も、飢えない朝も、やさしい掌も。すべての幸福が此…
【魔物と少女の幻想譚、堂々完結!!】痛み、慟哭、死の匂い。蘇った記憶は、決して幸福に満ちたものではなく。けれど、もう…