葉月お兄様が言うには、昔私は母と共にこのお屋敷の離れで暮らしていたらしい。兄たちとは異母兄妹で私たちを繋ぐ父親がある日姿を消し、同時に私たちも屋敷からいなくなった……らしい。実感が湧かないままお風呂に入っていると、背後に貴水お兄様が…!
『大切だから閉じ込める。大切だから足を切る。大切だから食べてしまう。大切すぎて殺したくなる――。』高三の秋、私は一人…
葉月お兄様が言うには、昔私は母と共にこのお屋敷の離れで暮らしていたらしい。兄たちとは異母兄妹で私たちを繋ぐ父親がある…
母の葬儀も滞りなく終わり、本当にこれで母とはお別れなんだと実感したら、とても悲しかった。落ち込んでいる私に次兄の瑠火…
足が重い。沈んでいく。ずぶずぶずぶずぶ、まるで底なし沼に嵌った様に動けない。このまま私はどこへ――。おはようのキスに…
ここに来て一ヶ月が経った。あの時お兄様たちと秘密を共有した。誰にも言ってはいけない秘密。窓辺から見ていた私は共犯者に…
「君のお母さんは殺されたかもしれない」男はそう言うと、私に新しい携帯の隠し場所と通信アプリのIDを残して去って行った…
「主治医の権藤貴水」「権藤葉月」「権藤兄弟全員が関係」――でも、だって、どうして。どうしてお兄様たちが私のお母さんを…