バイトも長続きしない住所不定のプータロー、隠岐 円、26歳。大学時代は突出したミュージカルの才能で有名だったのだが、挫折して、今は過去のことも正体も隠し、顔の良さを生かして女のところを渡り歩いて生きている。そんなある日、大学のミュージカル・サークルの後輩と遭遇する。不器用でいつも気にかけていた矢継号、売り出し中の俳優だとかで、垢抜けて、高価な靴や時計を身に着けていた。昔と変わらず自分を慕ってくれる号に、円は堪らず嘘をつき――!?
バイトも長続きしない住所不定のプータロー、隠岐 円、26歳。大学時代は突出したミュージカルの才能で有名だったのだが、…