「傷モノの娘だ。ちょうどよい」そう言われ、山の主である大蛇のもとに供物として嫁いだ少女ミヨ。喰われるのではないかと怯えるミヨだったが、大蛇は夫婦になれたことを喜んでいる様子。しかし、大蛇の愛情表現は人間のそれとは大きく異なり――異種族ゆえのすれ違いを耽美な筆致で描く、ピュアな異類婚姻譚。
「傷モノの娘だ。ちょうどよい」そう言われ、山の主である大蛇のもとに供物として嫁いだ少女ミヨ。喰われるのではないかと怯…
「大蛇様のこと、好きだから」お互いの気持ちをたしかめ、深く結びついた大蛇とミヨ。ふたりは慈しみあい、穏やかな新婚生活…
大蛇が僧侶を嫌う理由――それは大蛇の体が黒かった時代にさかのぼる。梅の木の下で出会った魅力的な少女・キヌに老いた黒蛇…
大蛇の愛を一身に受け、穏やかで満たされた日々を過ごすミヨ。しかし、体調が思わしくなく…?母との関係、亡き父の思い、夫…
子を得た大蛇とミヨ。蛇の姿をした兄・時太郎と人間の姿をした妹・イナ。見た目も性格もまったく違うふたりは悩みもそれぞれ…
大蛇の息子・時太郎は友達が欲しかった。大蛇の娘・イナは父を殺そうとする安憬に複雑な思いを抱いていた。ミヨは己の気持ち…