享保6年、将軍吉宗の命により設けられた「目安箱」。寄せられた投書によって、新しい奉行所が誕生した。その名も「蟲奉行所」! 江戸に巣くう巨大蟲から人々を守るため、選び抜かれた強者達が八面六臂の大活躍。蟲奉行所の秘密を暴こうとする次期将軍や、蟲を操る妖女も現れ一気にざわつく奉行所周辺。……そして、季節は夏へ――!! (前巻までのあらすじ) 曲者揃いの同志達も、仁兵衛の実直さに触れ徐々に心を許しつつある…そんなある日。蟲に関する知識を求め蟲奉行所書物庫に潜入を試みた「長福丸」。この引き籠り能面男の正体は…なんと次期将軍・徳川家重だった!心を通わせる仁兵衛と長福丸。しかし、そんな二人を怪しい影が狙う……