血塗られた「末期の雫」編、決着の時――!学園からリズが消えた。街中でエルフの失踪が相次ぐ中で起こったその事態と同時に、テオドールの周辺を謎めいたエルフの少女がつきまとい始める。まるで自分のことを監視しているかのような少女のことが気になったテオドールは、彼女と接触する。ピアナと名乗る気弱なエルフの少女の話だと、軍学校の入学試験を楽々突破したテオドールに憧れを抱いたらしい。少女のことが気に入ったテオドールは、彼女と一緒に楽しげな学園生活を送る一方、リズの居所を探す手掛かりがないか探り始める。ピアナと共に行動していたテオドールは、やがて彼女の父親が高等魔法院に勤めていることを知る。高等魔法院にはエルフを差別する者が多い……。そこにエルフ失踪事件の謎を解く鍵があると感じたテオドールは、ピアナの父に接触を図るために彼女を籠絡してしまう。事件の真相へと一歩近づいたテオドールだったが、事態は急変する。エルフの国の女王が、ミルディアナの街に極秘裏で来訪することになったのだ。女王に危機が迫れば、帝国とエルフの同盟関係が崩れてしまう。軍学校の一生徒にして、最強の魔王でもあるテオドールは事件解決に乗り出した。すべては一時の余興のために――!※「ガ報」付き!※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。